ミュージカル「キャンディード」
アメリカの指揮者としても有名な作曲家、レナード・バーンスタインが、
1956年頃作曲し1989年に改訂したミュージカルである。
当初はブロードウェイで上演されたため、ミュージカルという事になっているが、
専門家の間では、オペレッタとも、ライト・オペラとも、コミック・オペラとも、
あるいは、単純にオペラとも言われていて、意見が割れている。
元ネタはフランスの作家ヴォルテールの「カンディード或は楽天主義説」である。
脚本はアメリカの戯曲作家、脚本家の
リリアン・ヘルマンが手がけたという。
全2幕、全33曲
上演時間;約3時間00分
(第1幕:約1時間25分/休憩/第2幕:約1時間20分)
<登場人物>
・キャンディード(主人公)
・クネゴンデ (主人公の恋人)
・パングロス博士 (上の2人の家庭教師)
・オールドレディー
・マキシミリアン (クネゴンデの兄)
・パケット(クネゴンデの家の小間使い)
・ヴォルテール (ナレーター)
<あらすじ>
ドイツのウェストファリアの城に、
領主の甥にあたるキャンディードという青年がいた。
彼は「考えうるこの世界において、すべての事柄は善である」という、
楽天主義を教え込まれて成長したため、善良で天真爛漫な正確である。
ある日、領主の娘であるクネゴンデとキスをし婚約したために、
城から追放されてしまう。
そこから、世界を股にかけた荒唐無稽な、
キャンディードのストーリーが始まる。
軍隊への入隊、戦争、脱走、さらには、大地震など波瀾万丈を経て、
ついに、クネゴンデと再会する。
最終的には
「労働こそ人生を耐えうるものにする唯一の方法である」
ということに思い至り、
日々の仕事とその成果の中にささやかな幸福を見出すことになる。
そして、キャンディードとクネゴンデの恋は最後に結ばれて(?)幕となる。
<楽曲構成>
全部書こうと思ったけど、曲数多すぎる(全33曲)ので、
3曲だけ紹介する。
・第1幕:Overture
おそらく、このミュージカルで一番有名な曲。
華やかに始まる。
全体的に楽観主義のミュージカルらしく、
明るいし華やかな曲である。
個人的に、この曲の中間部が
「苦しい事があっても後には楽しい事がある」
というメッセージのように聞こえる。
演奏時間:約5分00秒
・第1幕:Auto-Da-Fe(What A Day)
公判と公開処刑のシーンの曲である。
だけど、なんか個人的に好きな曲ww
曲調が面白いんだよね。
本来怖い場面の曲なんだけど、明るかったりするしw
演奏時間:約8分00秒
・第2幕:Make Our Garden Grow
このミュージカルの終曲である。
キャンディードがクネゴンデに求婚する。
この2人の二重唱から始まり、段々大きくなっていく。
途中、オーケストラが休むところがあり、その部分がスゴい。
そして、オーケストラが復活し、
ナレーターが「Any Questions?」と言って、
後奏が演奏され幕となる。
演奏時間:約5分00秒
<楽器構成>
・木管楽器
・ピッコロ
・フルート
・オーボエ
・クラリネット
・クラリネット(Es)
・バスクラリネット
・ファゴット
・ コントラファゴット
・金管楽器
・ホルン
・トランペット
・トロンボーン
・テューバ
・打楽器
・ティンパニ
・シンバル
・大太鼓
・トライアングル
・小太鼓
・グロッケンシュピール
・木琴
・テナードラム
・鐘(チューブラベル)
・ハープ
・弦五部
・ヴァイオリン1
・ヴァイオリン2
・ヴィオラ
・チェロ
・コントラバス
・ソリスト
・ソプラノ
・テノール
・バリトン
・合唱
・混声合唱
・その他
・ナレーター
(多分、足らないので、知ってる人いたら教えてください)
<余談>
はい、24曲目です。
今回は、明日音楽の試験がある妹のために、
「キャンディード」を取り上げてみますたw
流石に、こいつの楽譜は持ってないので、楽器構成があやふやw
しかも、調べても「序曲」ばっかり出てくるので、分からない。
上記3曲の他にクネゴンデが第2幕で歌う
アリア「Glitter and Be Gay」なんかも有名。
まぁ、でも「序曲」ほどではないけどね。
(というか、序曲が有名すぎてアレ)
ちなみに、「序曲」は、
テレ朝の「題名のない音楽会」のOP/EDとして使われている。
日本でも上演される事があって有名なのは、
2001年、2004年、2010年の上演。
2001年は佐渡裕さんの指揮、宮本亜門さんの演出で上演された。
ちなみに、この時の上演では、主役を石井一孝さん、
クネゴンデを増田いづみさんが演じ、他に岡幸二郎さん、
シルビア・グラブさんなんかも出演していた。
2004年はクネゴンデを幸田浩子さんが演じた。
ちなみに、この時のナレーターは辰巳琢郎さん。
さらにちなみに、この公演はDVD化されているので、
探せば購入することができるかもw
2010年は市村正親さんが
1人で2役(パングロス博士/ナレーター)演じた。
お時間がある人は、ぜひ全曲聞いてみてください。